DDD型デュアルチャンバーリードレスペースメーカーの植え込みを開始
デュアルチャンバーリードレスペースメーカー(Aveir DR)とは

デュアルチャンバーリードレスペースメーカーは、右心房と右心室の双方にリードレスペースメーカーを留冠し、ワイヤレス通信(i2i:Mテクノロジー)によって房室同期を実現する最新のベーシングデバイスです。
従来のペースメーカーと違い、カプセル状の本体をカテーテルで心臓内に直接留置するため、遠隔期の感染やリード断線などの合併症が大幅に低減でき、体表にデバイス本体の膨らみも無いため外観上の違和感も生じません。
低侵襲で皮膚切開を伴わず、術後の回復も早いことから、高齢者や感染リスクの高い患者さんにおいて有用性が期待される治療方法です。
心臓血管センター/循環器内科 医長 循環器内科 宗次 裕美 Munetsugu Yumi 循環器疾患の中で不整脈分野が専門になります。 不整脈には様々ものがあり、治療方法も日々進歩しております。ペースメーカーやアブレーション、薬物治療など、様々な治療方法やがあり、治療の選択肢の多い疾患といえます。 患者さん個人個人にあった適切な治療を提供できればと思いますので、よろしくお願いいたします。
宗次 裕美
医師紹介
2007年
愛媛大学医学部 卒業
2007年
昭和大学病院 初期臨床研修医
2009年
昭和大学病院 循環器内科
2011年
総合高津中央病院 内科
2013年
昭和大学病院 循環器内科
2016年
関東労災病院 循環器内科
2017年
昭和大学病院 循環器内科 助教
メッセージMessage
患者さんに合わせたテイラーメイドのリードレス治療

・心房に留置するAVEIR AR(図:左)と、心室に留置するAVEIR VR(図:中央)。
・これらのデバイスは、単独ではAAI(R)またはVVI(R)ペーシング。
・ワイヤレス通信(i2i:Mテクノロジー)により房室同期ペーシングを実現。両デバイスを組み合わせることで、DDD(R)ペーシングが可能(図:右)。
手術の流れ
- 太ももの付け根や首にある大きな血管(静脈)から、心臓の近くまでカテーテルを入れます。
- カテーテルでリードレスペースメーカーを心臓まで運びます。
- 右心房と右心室の双方にリードレスペースメーカーを固定します。
- 正常に作動することを確認してから、カテーテルを抜きます。
一般的な手術のように大きく切開しないため、大きな傷口が残らず感染症のリスクも低いと考えられています。
移植術はおよそ1~2時間ほど要します。また、麻酔管理科で行うため強い痛みを感じることはありません。
リードレスペースメーカーの寿命
患者さんの設定によって電池の消耗スピードは異なりますが、寿命は約10年~12年といわれています。
今までのリード付きペースメーカーでは、電池が寿命を迎えると本体を交換していましたが、リードレスペースメーカーは心臓の中に植え込まれるため、基本的には電池交換は行わず、新規のリードレスペースメーカーを追加で植え込みます。
リードレスペースメーカーのサイズ比較

※写真:Abbott社より引用(電極間距離は同じ24mmです)
- AVEIR™ AR LP(32.2mm)は、RAの解剖学的特徴に対応するために、AVEIR™ VR LP(38.0mm)よりも短くなっている
- このサイズの違いはバッテリーサイズの縮小によって補われ、各デバイスの公称容量(それぞれ174mAHと241mAH)に反映されている
より安全性が高く、より患者さんの身体的負担が少ない不整脈治療を提供できるように、随時新しい治療方法を導入していきますので、今後ともよろしくお願い致します。

