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疾患解説 抗VEGF療法|眼科

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抗VEGF療法(こうぶいいーじーえふりょうほう)

抗VEGF療法とは

血管内皮増殖因子(VEGF)は加齢黄斑変性の原因となる脈絡膜新生血管の活性にかかわっていることが分かっています。また、糖尿病網膜症や網膜静脈閉塞症で、血管壁から血漿成分が漏れて網膜(黄斑)浮腫を発症する際にも関係している因子の一つとして知られています。

VEGFを阻害する薬剤を眼内の硝子体腔に注射して直接網膜に届け、VEGFの作用を阻害することで、加齢黄斑変性の新生血管を退縮させてたり、糖尿病網膜症や網膜静脈閉塞症による黄斑浮腫を退かせる治療法を、抗VEGF療法と言います。
薬物ですから分解されて効果がなくなりますので、落ち着くまでは月1回、硝子体注射にて投与します。

治療の流れ

2~3日前から感染予防のため、抗生物質の点眼薬を使用します。当日は治療する目に散瞳剤を点眼して瞳を開きます。ベッド上に仰向けになった状態で、麻酔薬を点眼した後、消毒薬で目の周囲の皮膚と目の中を消毒します。瞼を器具で開き、白目から眼内に抗VEGF薬を注射します。消毒薬を点眼し、器具を瞼から外し、抗生物質の点眼をします。15~30分後に眼圧が高値でないかを確認して終了です。

●治療後
注射後も3~4日間抗生物質の点眼薬を使用します。

●副作用
注射をしますので、白目に出血して赤くなることがあります。1~2日程度は異物感や重い感じが出ることもあります。眼内に液体が入り眼内の容積が増えますので一過性に眼圧が上昇します。
注射後に、注射痕から細菌が眼の中に入ると強い炎症(眼内炎)が起こり、強い視力障害などの後遺症が残ってしまうことがあります。
国内外の臨床試験で、脳卒中が報告されています。
他には網膜剝離や網膜色素上皮裂孔などを発症して視力が低下することがあります。

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